薬剤師が色々質問する理由
「病院で話したのに、どうして薬局でも同じことを聞くの?」
「薬剤師が診断するわけじゃないのに、なんで症状について聞いてくるの?」
・・・と思う方は、少なくないと思います。同じことを何度も聞かれたらうんざりしますよね。ただ、薬剤師が色々質問するのは、患者様に安全な薬物治療を受けていただく上で必要なことだと知っていただけたらと思います。
①どうして症状を聞くの?
症状と合った薬が処方されているか確認するためです。
処方箋には病名や薬が処方された理由は書かれていないことがほとんどです。世の中には、似た名前の薬がたくさんあります。処方箋の入力ミスで違う薬が処方されてしまったり、その症状に適応がない薬が処方されてしまったりした場合でも、患者様から症状を聞き取ることによって、処方の間違いに気づくことも少なくありません。
②どうして病歴を聞くの?
治療中の病気や今までかかった病気によっては、使用できない薬があるからです。例えば、高血圧の治療を受けている方の場合、治療によってうまく血圧がコントロールできているかできていないかによっても、副作用のリスクが異なってくる薬もあります。処方された薬のリスクを判断するために、一見関係ないと思われる病気の治療に関しても、詳しく治療状況を質問することがあります。
③どうして副作用歴を聞くの?
重篤な副作用が出たことがある薬は使用できないのは勿論ですが、副作用が出たことがある薬と似た系統の薬でも副作用に注意が必要だからです。薬剤師は、今までの副作用歴から、今回処方された薬のリスクを判断しています。
④どうして飲んでいる薬を聞くの?
薬の飲み合わせによって、薬の副作用が出やすくなったり、薬の効き目が悪くなったりすることがあるからです。薬剤師は病院でもらった薬だけではなく、健康食品やサプリメント、飲食物などとの飲み合わせも確認しています。